たなのぼ 大人からはじめたピアノ奮闘記

大人になってからのピアノ上達法の研究ブログです

【ピアノ】本番であがって頭が真っ白になるのを防ぐためには? 暗譜演奏に役立つ4つの記憶の考え方

一年に一回くらい発表会があり、人前でピアノ弾いていますが、演奏直前はいつも頭が真っ白になってどうやって今まで弾けてたっけ?っていう感じになっちゃいます。

それじゃ、どうすればっていうことですが、下記の動画を見てなるほどな!っと思いましたので紹介します。。

本番当日に記憶が飛んでしまい、上手に弾けないのは戦略的に記憶することができていないからだで、下記の2点が問題だと述べています。

  • 練習室での練習(記憶)を主とし、本番での全く異なる要請に対処できていない
  • 音楽理論に関する知識、即興の能力が欠けている

(この先生の経験から言うと)記憶には下記の4つのタイプがあるそうです。

  1. intellectual memory(知的な記憶):この曲の調は何か?拍子は?コードの進行パターンはなどなどに関する記憶。究極的には何も書いていない五線符の上に練習中の曲を記憶のみで書くことができること。
  2. aural memory(聴覚からくる記憶):文字通り、耳からの記憶で頭の中でi Podで聞いているかのように曲を再現させることができます。
  3. motor memory(動作からくる記憶):身体が覚えるっていうやつです。
  4. visual memory(視覚からくる記憶):目で見て覚えるということですが、中にはこの能力に非常に長けていて、何ページ目の左上隅にこういうことが書いてある・・・というような覚え方ができるピアニストがいるが、多くのピアニストはそうではないとのことです。

ステージで上手に弾くためには1~3の記憶をバランス良く強化させることが必要だそうですが、多くのピアニストがmotor memoryに偏重していることが問題のようです。つまり安全で観客も恐怖も責任もない部屋で何度も何度も練習を繰り返すうちに体が演奏を覚えてしまいます。

プレッシャーがない、安全な環境では再現することができるのですが、ひとたび観客の前でプレッシャーにさらされると、体がかたくなってしまい、motor memoryが正常に働かず、「あれ?左手はどこに置けばよかったんだっけ?3番の指は次どこに行けばいいんだろう?」となります。ひとたびこうなってしまうとmotor memoryは破綻してしまいます。

練習室での練習の繰り返しにより、motor memoryが増大して一応弾けるようになるので、実はintellectual memoryが十分に練習できていないことをごまかしてしまいます。この先生のマスタークラスの生徒でさえ、今から弾く曲について「この曲の調はなに?」と聞くと、「えーっと・・・」とかなったりするそうです。

motor memoryとintellectual memoryの練習法は全く異なります。intellectual memoryが定着しているかどうか確認するには、前述したように真っ白な楽譜に曲を(強弱、スラーの位置など細かい点全てについて)書き写せることが一番だと言います。

そこまですることは大変だということで少なくともintellectual memoryの強化として、

  • 自分は今何調の曲を弾いているか?
  • 今弾いている箇所のコードはなに?

ということは理解(記憶)する必要があります。fake bookを書けるようになると良いそうです。fake bookて何?と思いましたが、下記に説明がありました。

リード・シート - Wikipedia

もうひとつ、motor memoryだけに頼っている心配がある場合、からしいくらいゆっくり弾くこともmotor memoryだけに頼らずにちゃんと記憶しているかの確認には良いそうです。

自分がいつも本番であがってうまく弾けないのはmotor memoryばかり強化しているからだなあと痛感しました!これからはintellectual memoryの強化にも取り組みたいと思います!(その前に音楽理論を勉強しないと・・・)

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